福島小児科医院

ヒブワクチンについて

「ヒブワクチン」というものが昨年よりスタートしました。お母様方からも「ヒブワクチンをうちたいのですが、ヒブって何ですか?」という質問もよくきかれます。そこで今回はこのヒブワクチンについてのお話です。
ヒブ(Hib)は「インフルエンザ菌b型」という細菌です。昔、冬に流行るインフルエンザの病原体と間違われ、こんな紛らわしい名前になってしまいましたが、全く別ものです。

ヒブによる重症感染症には、髄膜炎、喉頭蓋炎、菌血症などがありますが、日本では毎年600人の子どもたち(ほとんどが5歳未満で半数は0~1歳)がヒブに感染し、20~30人が死亡し、後遺症を残す子どもが100人以上います。また、ヒブ髄膜炎の症状も初期は胃腸炎と区別がつかないことが多く、診断が大変難しいことと、恐ろしいことに、抗生物質がなかなか効かないヒブが増えており、そのため、治療もとても難しくなってきているのです。

ところで、そのヒブはワクチンで十分予防できるのです。WHOの報告ではワクチンで予防できる病気として第一に麻疹(はしか)、第二にヒブ感染としています。このヒブワクチンは1990年代に欧米で普及し始めほとんどの先進国で定期予防接種となり、その結果欧米ではヒブによる重症感染はほとんどなくなりました。しかし、日本は世界第二位の経済大国といわれていますが、ワクチンにおいては非常に遅れた国です。2007年の時点でアジアでこのワクチンが使えなかったのは日本と北朝鮮のみでした。他の先進国に遅れること20年、ようやく日本でも接種できるようになりました。

接種の仕方を説明します。ヒブワクチンは不活化ワクチンですから、次の他の種類の予防接種までの間隔は1週間以上あければ接種できます。ただし、ヒブワクチンと生ワクチン(MRやBCGなど)の同時接種をした場合は4週間あけることになります(生ワクチンは次の予防接種まで4週間という規定があるため)。 ヒブワクチンは最初の接種時期により接種の回数が違います。

1)初回接種が生後2ヶ月~7ヶ月未満の場合:計4回
4~8週間隔で3回接種(DPTと同様に3~8週でも可)。同時接種も可能。

2)初回接種が7ヶ月~12ヶ月未満の場合:計3回
生後7ヶ月を過ぎるとヒブに対する抗体をつくる能力があがるため2回でよい。

3)初回接種が1歳~5歳未満:1回
ヒブに対する抗体をつくる能力があがるため1回でよい。1年後の追加接種も不要。

4)5歳以上:ヒブ感染症がほとんどないため接種は不要。

当医院ではヒブワクチン1回毎に7000円となります。現在ワクチンの入荷量、入荷時期に制限があるため、全てのご希望の方に接種できない可能性もあります。予約はお電話、窓口でスタッフが承ります。また接種に関して、今後の他のワクチンスケジュールにつきましては個別でご相談ください。

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小児科(呼吸器科・アレルギー科)・内科
〒347-0063
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TEL:0480-65-2215
FAX:0480-44-8341

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